毎日、毎日、家事に追われる日々が続くのは何故でしょうか?
ひょっとすると、その家事の中には、ムダな時間があるかもしれません。
日本が世界に誇る生産現場のカイゼンでは、一見ムダの無い仕事の中からもムダを見つけるような活動が継続されています。
「家事がムダ?」と思われると反感を覚えてしまうかも知れませんが、最後まで読んでいただき、あくまでも参考としていただければと思います。
また、この記事を読んで、奥さんに「君の家事はここがムダだね!」などと、決して言わないで下さい。
最後まで読んでいただき、夫婦のコミュニケーションのネタとしていただければと思います。
家事を3つの種類に分ける
生産現場では、仕事を3つの種類に分けて、ムダを見つけます。
- 正味時間:付加価値を生み出す時間
- 付帯時間:正味時間にするために必要な行動(段取りなど)
- ムダ:付加価値を生む時間でも無く、準備をする時間でも無く、何の価値も無い時間
生産現場では、モノを作る事が付加価値を生む事ですので、作るものに付加価値を与える時間が正味時間となります。
では、家事では何が付加価値でしょうか?
ここはそれぞれの家庭によって価値観が異なります。
以前家事シェアの一年の計は元旦にありの記事でも紹介しましたが、家族によって何が重要かはそれぞれの家庭の価値観によって変わります。
食事や料理を例にすると、とある家庭(D)では「とにかく栄養を摂る事」としていれば、外食でも惣菜を買うのにも拘りません。しかし、別の家庭(A)では「自分達で健康で安全な食事を作り、食育を重視する」と言う価値観の場合は、料理をしたり、教える事も教育の時間となり、ムダでは無く、正味時間となります。
もし、ここで家族内のメンバーである、夫婦でこの価値観が一致していないと、それぞれが定義する「ムダ」が異なってしまい、お互いがお互いに不満を募らせてしまう原因となってしまいます。
そもそも、家事シェアができていない場合は、パートナーがどんな家事をしているか知らない事も多いため、価値観まで把握していない場合も多いのでは無いでしょうか?
生産現場でも、どのように作業をするか知っている(Know How)だけでなく、なぜその作業をするのかの目的を知る事(Know Why)の方が、重要だと言われています。
そして、作業の内容は物理的に見えるので分かりやすのですが、その目的は目に見えるものでは無い為、聞かないと分からないのが難しい所です。
実際に生産現場でも、このKnow Whyを習得するのが難しく、苦労しているのが実情です。
この目的のWhyが抜けてしまうと、やるべき事を省略してしまい、後々に工場で大きな事故や問題につながってしまう事があります。
料理でも、子供の健康を守る為に自宅で料理をしているのに、生肉と野菜を分けずに調理し、菌が繁殖してしまい、食中毒などの健康リスクを招いてしまう事があります。
その為にも、家事シェアにはパートナーの行動だけでなく、その背景もきちんと夫婦でシェアする事が重要と考えています。
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